プロジェクト所感

2016-01-04 リリース

介護職員職場定着プロジェクトがスタートして2ヶ月が経過しました。

これまでは、契約先の企業と、研修やカウンセリングなどのサービスを通じて、

単発的に関わることが多かったのですが、

今回は、短期間の間に15の事業所が基本的に同じ手法で、組織改革に取り組むという

ある意味で、特殊な支援をしています。

これまでの弊社のやり方でしたら、一度にこれだけの事業所を支援するという発想は

できなかったと思います。

 

同じ人間が、同じ空間で、同じように伝えても、受け取る側の理解や価値観の違い、

事業形態や構成する従業員の違いによって、取り組みの差が生まれます。

トップがリーダーシップを発揮して、積極的に進めていく事業所、

トップは関与せず、現場の意向を尊重して、進めていく事業所、

トップの意識と、組織の意識が乖離している事業所などなど、

様々なパターンがあります。

そして、大切な要素として、変化に対しての柔軟性とスピードがあります。

スケジュール調整一つとっても、明確に違いが出ます。

動ける組織は、反応が早いですし、チャレンジ精神も旺盛です。

そして、それらが職場の雰囲気にも現れているように感じます。

 

これだけの事業所を一度に支援しようとすれば、

こちらに依存させるのではなく、自らが問題解決できるよう自立した組織づくり

していく必要があることも、改めて実感しました。

いわゆる経営コンサルタント的な視点で考えますと、

アドバイスや情報提供をしていくら、という意識が強く出てしまいます。

でも、そういった関わりだけでは、本当の強い組織にすることはできないのです。

そして、提供する側からみれば、依存させる方が楽で、自立させる方が難しいのです。

 

また、継続した関わりが必要である事にも気づかされました。

それぞれの事業所が、改革意欲を持って始まったプロジェクトですが、

日々の業務に追われ、これまでのやり方に変化を起こすということが、

二の次になってしまう…そして、立ち止まれば、次の一歩が出なくなる。

そんな時に、背中をポンと押して、活動意欲を再燃させる関わりが必要とされるのです。

本質的に、人は変化することに抵抗があります。

ですから、最初の一回転に、一番力が要ります。

そして、一度回り始めれば、後は、少しの力で転がっていきます。

それぞれの事業所が、自らの力で変えていく過程を確認しながら、

継続的に関わり、クールヘッドとウォームハートで見守る。

そんな関わりを続けていこうと思っています。

 

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