こんな送迎は嫌だ!
デイサービスやショートステイなど、利用者を車で送迎する場面、
福祉業界ではよくみられる光景ですよね。
そこで、最近気になったことを、みなさんに問いかけてみたいと思います。
助手席や後部座席に、利用者に乗っていただく時、
ドアの開け閉め、特に閉める時、
「ドア閉めさせていただきますね」「ドア閉めますね」
といった声掛けを必ずしているでしょうか?
そして、
ドアは大きな音を立てないよう、
手を添えて、静かに丁寧に閉めているでしょうか?
利用者の手や服を挟んでしまうという危険もあるので、
助手席や後部座席の場合は、比較的できていることが多いと思うのですが、
問題は、福祉車両で、利用者が乗られた車椅子を載せる場面です。
車椅子を安全に載せることができたあと、
車の後部ドアを閉める時に、
大きな音を立てて閉めていないでしょうか?
日常生活の中で、そういった送迎の場面に出会うこともよくあるのですが、
利用者が乗っているのに、大きな音をバーンとたてて、
勢いよく閉めていることが多いのが、非常に気になるんですよね。
私は最初の就職先で、商品を車に乗せて運ぶ時に、
後部ドアを勢いよく音を立てて閉めると、
「大切な商品が入っているのだから、丁寧に閉めるように!」
と先輩から厳しく注意されたことがあります。
ちなみに商品ですが、取り扱い注意の精密機械というわけではなく、
普通の玄関マットやモップです。
ドアをバーンと閉めたところで、商品が傷むわけでも、
商品が「うるさいなぁ」と文句をいうわけでもありません。
追い打ちをかけるように、先輩は、
「車も、1日何十回もそんな閉め方されたらドアが傷むのも早い、
みんなが使う会社の車なのだから、丁寧に扱いなさい」と。
さらに、
「でも、一番大事なことは、商品や営業車を雑に扱っているあなたのことを
お客さんが見たらどう思うかな?」
当時は、まあ細かいことをいう先輩だなと反発も感じましたが、
でも、言っていることは、まさに正論であり、営業の経験を積んでいくと、
その言葉の意味が、だんだんとわかってきまして、
結局、後から入ってきた後輩にも、同じことを伝えている自分がいました。
さて、話を戻しまして、利用者の送迎です。
中に乗っているのは、商品ではなく、人間なのです、お客様なのです。
さらに、高齢者で、介護を必要としている方なのです。
細心の注意と配慮が必要とされるのです。
それなのに、大きな音でバーンとドアを閉める…
ありえません。驚き、あきれを通り越して、怒りを感じます。
感じ方は人それぞれですから、それを見て何も感じない人、利用者、家族もいるかもしれません。
その一方で、私のような見方をしている人も少なからずいると思います。
ただ間違いなく言えることは、
丁寧にドアを閉めている姿を見て、気分を害する人はいないと思います。
自分の事業所の送迎姿勢がどうなっているか、早急にチェックしてみることをお勧めします。