生産性を高める
先日、ある企業グループの総務の方と、
今後の人材活用について情報交換させていただく機会がありました。
組織のモチベーションをいかに高めていくかといったところから話は始まったのですが、
いろいろと話を進めていく中で、「ワークライフバランス」が、
様々な課題を解決する重要な要素になっていることに気づかされました。
これまでのコラムでも触れてきたように、
今後、労働力人口が減少していくことは変えようのない事実です。
ですが、今後も、子供が増えないとなると、国家としての存在自体が危うくなります。
子供を安心して育てられるようにするためには、家庭の経済的安定が不可欠です。
成熟社会に入り、夫の収入の増加がそれ程期待できない現状では妻の収入が大きな意味を持ちます。
企業としては、子育てしながら、仕事ができる制度を整えると同時に、
短時間で成果を上げられる仕組みづくりをしていく必要があります。
これをただ単に、子育て中の社員を支援するためと捉えるのではなく、
全社的に、生産性を高めるためのきっかけとして発展的に捉えて欲しいのです。
「時間当たりの成果を高める」というと、社員の方々にとっては、
ネガティブなイメージで捉えられることが多いのですが
決してそうではありません。
今やっている仕事にムダは無いか、もっと効率的にできる方法はないかなど、
真剣に向きあってみる必要があると思うのです。
時短ができれば、その分、家庭に向けての時間を作ることが可能になります。
ゆっくり身体を休めることができればストレスの軽減にも繋がります。
現社員にとってのメリットも大きいのです。
人材確保は、企業によっては喫緊の課題ではないかもしれません。
でも、必ずどの企業も、影響を受けることは間違いないのです。
ですから、経営側と全社員の共通の利益として、時短と生産性を考える必要があるのです。
今回は、子育てという視点から考えましたが、もう一つ大事な視点があります。
それについては、次回のコラムで取り上げたいと思います。