生産性を高める 2

2014-06-01 リリース

前回は時間当たりの生産性を高める意味について

子育て支援の視点からお伝えしました。

今回お伝えするのは、介護支援の視点です。

労働力人口が減っている大きな原因の一つは介護離職です。

現在、この日本で毎年約10万人もの現役労働者が、

家族の介護を理由に自主退職を余儀なくされているのです。

 

なぜ、そうなってしまうのでしょう?

どこかの施設に預かって欲しいのだけれども預かってもらえない。

(特別養護老人ホームの待機者52万人)

あるいは、預けるだけの費用が賄えない。

(月12~15万円)

また、デイサービスで1日の大半を過ごしてもらうにしても、

朝の送り出し、夕方の帰宅時には誰かが、家にいる必要があります。

主たる介護者がそんな生活を送るようになれば、フルタイムで働くことが難しくなるのです。

こういった状況が、今後益々増えていくことは間違いありません。

 

そうなると、企業が取るべき道は一つ、

短時間労働に適応できる仕組みを作るしかないのです。

そして、そこで働く従業員は、短時間でも成果を出せるよう、

互いが協力し合って、知恵を出し合い、工夫して仕事をしていかねばなりません。

労使双方の歩み寄りが必要です。

そうしなければ、この前例のない少子高齢化時代を乗りきることはできないのです。

 

短時間労働でも成果が出せる仕組みができれば、

従業員は、家族の介護を理由に仕事を辞めなくても済みます。

企業側も、経験のある貴重な人材を失わなくて済みます。

双方にとって大きなメリットがあるのです。

子育て支援、介護支援という視点から捉えれば、

時間当たりの生産性を高めることは、社会的に大きな意味があるのです。

 

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