場づくり
今年度の介護職員職場定着プロジェクトが無事終了しました。
25事業所それぞれが、自分たちの持ち味を活かし、
職員が定着する職場づくりの基盤となる土壌を作ることができました。
今回は、プロジェクトの活動を振り返りながら、職場を変えていく「場づくり」を取り上げてみます。
職員が定着する職場を、自分たちの手で作ろうという全体行動のきっかけが、職場全体研修でした。
情報共有、意思統一する上では「全員参加する場」が必要です。
職場を変えることが目的といった研修は、管理職が各事業所から集まって行う集合型研修よりも、
職員全員が参加して行う研修がベストです。
改善の当事者が、同じ時間、空間を共有することに大きな意味があります。
コミュニケーションも「場をつくる」ことから始まります。
1分間対話も場づくりです。
聞き手と話し手を決めて、しっかり目の前の人の話を聞く、
そして自分が思っていることを言葉にして相手に伝える。
コミュニケーションの基本ですが、場がなければ意識することができません。
また二人が向き合うという空間も、親密感を形成していく上で、大きな効果を生みます。
これも場の力なのです。
各事業所のリーダー職のみなさんとは、快適な職場づくりをするために、
何をすれば良いのかということについて、何度も話し合ってきました。
日常業務で忙しい中、1回につき1時間~2時間のまとまった貴重な時間を確保していただきました。
そして、その中で、いいアイデアが、ポンと出てきたり、
自分たちの強みに改めて気づいたりして自信を取り戻し、
新たな行動が生まれていきました。
この時間と空間も「場づくり」です。
どんなに忙しくても、確保しようと思えば確保できるのです。
実際、このプロジェクトの間に行われた50回の管理者面談が
忙しくてキャンセルになったということなど1度もなかったのですから。
この管理者面談の時間は、日常業務を離れて、
1ヶ月先や1年先の職場の在り方について考える時間でした。
管理職研修でよく取り上げられる「緊急ではないが、重要な仕事」を行う時間です。
この「リーダー達の場」は、少なくとも1ヶ月に1回、年間12回は確保すべきです。
あらかじめ、年間予定に日時を組み込んで、決めた時間は、
万難を排して守ってほしいのです。
職員が定着する、働きがいのある職場づくりにゴールはありません。
これからも、常に改善を重ね、昨日よりも一歩良くなった今日、
そして今日よりも一歩良くなった明日を作り続けていきましょう。