なぜ勤務中にマスクを付けるのですか?

2019-01-17 リリース

寒くなってきました。インフルエンザも流行っているようですね。

最近訪問した施設では、利用者よりも、職員さんがインフルエンザにかかってしまい、

普段から人手不足で大変な上に、病欠で更に現場が忙しくてホントに困っているという話を聞きました。

本当は休みだったのに、休んだ人の代わりに出勤しているというような職員さんがいたら、

ぜひ、100回帳にハンコを押して、労をねぎらって欲しいと思います。

コチラ⇒100回帳

 

さて、この時期に気になるのがマスクです。

研修をしたり、施設を訪問したりしますと、マスクをしている職員の多さにあきれてしまいます。

介護の仕事は、対人援助業務です。介護の前にサービス業なのですが、

接客サービスにおいて、一番大切な笑顔をマスクが完全に遮断してしまっているんですよね。

介護の仕事において、関わることの多い認知症の方に接する時など、

笑顔が不可欠だと言われているのに、なぜマスクで顔を隠してしまうのか?

全日空や日本航空のCAの人たちが、密閉された機内で不特定多数の人を相手にするからといって、

全員がマスクをして、接客しているでしょうか?絶対にしませんよね。

サービス業が接客時にマスクをすることなどないのです。

私は、介護の仕事は究極の対人サービス業であると思っています。

これは、介護技術以前の問題です。介護のプロとして本当に残念な姿です。

 

介護者にマスクが必要な場面は2つだけです。

1つは、自らが感染している、あるいは咳やくしゃみが出る場合のエチケットとしてのマスク。

でも、感染している人は、出勤してはいけないし、研修に出席している場合でもないでしょう。

また、マスクをしていて咳やくしゃみを連発している人もあまり見たことがありません。

そこまで症状がひどければ、家で寝ているでしょう(笑)

ということから、現実的にはエチケットマスクが必要とされるケースは殆どありません。

2つめは、現在感染している利用者に接する時や嘔吐物を処理する時の感染予防のマスク。

これは、説明するまでもないでしょう。

必要なマスクですし、処置が終われば、すぐに廃棄処分するマスクです。

それ以外の場面でマスクをする必要性など殆どないのです。

 

予防のためなんて言いますが、朝から晩まで同じマスクをつけたままで、

それも、何度も手で触れているマスクなど、雑菌を常時吸い込んでいるようなもので、

不衛生極まりない。マスクはガーゼの部分を手で触れてしまったら、意味が無いのです。

でも、もっと凄いのは鼻が出てしまっているいわゆる鼻出しマスク!

これは、もう笑うしかありません。息が苦しいだけなのに、何やってるんだろう?

 

マスクを装着する理由をキチンと説明できる人は、普段マスクを付けません。

逆に理由を説明できない人が、常時マスクを付けている。

面白いというか、不思議というか…。

インフルエンザが流行ってくると、意味もわからずマスクを装着する職員さんが増える。

管理者も、よく意味がわからず、装着をすすめる。

そして、マスクをしてるから予防対策ができたと、とんでもない勘違いをして、

本当の感染予防対策である「手洗い」がいい加減になる。

知識がないから、徹底する意味がわからない。

現場では、マスクでお互いの表情が見えなくなる。笑顔が無くなる。

マスクのせいで、声も出しずらく、聞き取りにくいので、

コミュニケーションも悪くなっていく、

そして、マスクを付けた職員に囲まれた認知症の利用者は、

その不気味な光景に不安を感じ、不穏な状態が続く。

 

常時付けっぱなしのマスクは百害あって一利なしです。

マスクを介護現場から無くしましょう!

マスクにかけるムダな経費を削減し、どうぞ研修費に使ってください!

高齢者介護施設における感染対策マニュアル(PDF)

※お忙しい方は32ページからどうぞ。

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