新入職員さんへの研修

2019-04-16 リリース

春ですね。

新年度もスタートしました。

新卒の職員さんも配属されて、職場に活気が出てきたというところもあるかもしれませんね。

先週は、介護施設で新卒の新入職員さん対象の研修をさせていただきました。

大きな目的は、介護の仕事に対するモチベーションを高く保ってもらうこと。

そして、コミュニケーション力をつけること。

きれい事を並べるのではなく、世の中の現状と、予想される未来、

その中で介護という仕事がこうなるだろうから、それに向けて、

こんな意識を持って、これからの仕事に取り組んで行きましょう。

というメッセージを伝えていきます。

 

介護の仕事に対する価値観はそれぞれですが、

介護業界がこれから社会の中でどれだけ必要とされているのか、

これからの世の中が、介護を中心に、どのように変化しようとしているのか、

安心して長く働き続けることができるのか等々、

介護の仕事は、大変だけど、こんなにいい面があるという仕事自体の魅力を

相当の熱量を持って、しっかり伝えておかなければなりません。

「想像以上に仕事がしんどいから、辞めます」

となってから、慌てて介護の良さを伝えてもダメなのです。

風邪をひいてから、予防注射するようなものです。

「今は大変だけど、これを乗り越えたら…」なんて、説得を試みたところで、

「なぜ辞めると言ってるのに、今頃になってそんな話をするんだ」と

逆に反感を買うことになるでしょう。

ですから、当然ですけど、風邪を引く前に予防注射をしておく必要があるのです。

 

実際の仕事に入る前に、研修という場を使って、

人生で自分がどんなことをやりたいと思っているのかを

明確にし、仲間たちと共有してみる。

以前のコラムで、

個人的モチベーションを把握してから、経営理念に繋げるということを取り上げましたが、

新卒の職員さん達には、特に重要で、外せない儀式の1つだと思います。

絶対にやっておくべきことです。

ここが曖昧だと、自分の頑張る理由がわからないままになるので、

ちょっとした失敗があると挫折してしまうのです。

自分がやりたいことを実現するための、一歩ずつの積み重ねだと考えれば、

失敗の捉え方も変わってきます。

 

個人のモチベーションの次は、介護業界の現状と未来についてです。

まずは大手企業がどんどん介護業界に参入していること。

ローソン、JR、損保ジャパン、すき家(ゼンショーホールディングス)、アシックス、

パナソニック、ソニー、イオン、ライザップなどなど

誰もが知っている有名企業が、介護をかなり本気でやろうとしていること。

そんなことは、殆ど知られていないので、それだけでも驚きの表情を浮かべます。

新卒に限らず、介護現場で既に働いているベテラン職員さえも、知らないことが多いですね。

大手企業が参入する理由、そして自分たちにとってはどんな意味があるのか?

また、人口減少により、日本国内の売上も減少し、介護医療業界以外の業界は、

リストラの嵐が吹き荒れるであろうこと。

さらに、ロボットとAIの時代に入れば、

ロボットに仕事を取られてしまう人が大量に出てくること。

そんな中でも介護や医療など、人に直接関わる仕事は、人間がやらないといけない分野として、

これからも必要とされるだろうということ。

そういった点を考えれば、介護の仕事の安定性や将来性は、これだけ変化の激しい時代の中でも、

決して悪くはないといった点をしっかり伝えていきます。

 

また、介護離職や老老介護、病床不足などが問題になっている中、

決して遠くはない将来に、

自分の親の介護をしなければならなくなった時、或いは親戚、友人から介護の相談を受けたり、

最終的には自分自身に介護が必要になった時、

介護を仕事にしていれば、その経験や技術、知識、人脈が、大きく役に立つ時がくるということ。

誰しも親兄弟、親族がいる以上、介護という問題は、どんな人も避けることができません。

誰もが必ず人生のどこかの局面で、介護に向き合わなければならなくなるのです。

超高齢化社会を迎え、

今以上にあなたの回りの多くの人々が、介護サービスを受けることになっていくでしょう。

大介護時代を迎えるのです。

そして、

世界で一番進んでいる少子高齢化の厳しい状況を

日本がどう乗り越えていくのか、世界が注目しています。

日本の介護業界が果たさなければならない役割は、非常に大きいものがあると思います。

そんなことを書いているうちに、あっという間に、文章が増えてしまいました。

新入職員研修は、三部構成でここまでで一部が終わったばかりです…。

続きはまた次回に。

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