役職手当より職層手当

2017-09-08 リリース

今回は、介護事業所における職層について考えてみます。

主任、ユニットリーダー、施設長、生活相談員、管理者、サービス提供責任者などなど

それなりに、肩書きはあるのですが、

組織の9割以上を占める一般職が介護スタッフとして一括りにされてしまうのは、

もったいないし、成長を意識できない原因になっているように思います。

3年目の介護職と10年目の介護職が、定期昇給分だけの違いでは、やる気も上がらないでしょう。

それなら役職報酬で報いたいところですが、役職というのは限られています。

一般的な施設でいえば施設長や介護主任はそれぞれ1人です。

1人しかなれない介護主任を、全員が目指すという目標は、非現実的です。

殆どの職員にとって目標になりません。

また「どのようなステップをクリアすればなれるのか?」

ということも体系化されていないと思います。

 

しかし、役職と仕事の能力レベルを分けて評価する仕組みを作ればうまくいきます。

職層レベルとして介護主任クラスを目指すということならば、全員にチャンスがあるのです。

どういう課題をクリアしていけば主任になれるのかというステップも明確になります。

そこで職層レベルで組織のモチベーションアップを図るグループ5の導入を提案します。

研修生クラス(補助)から始まって、介護長クラス(監督)までの5階層です。

評価シートはこちらを参考にしてください。

評価シート

 

研修生クラスといっても侮ってはいけません。

接遇、風紀、行動、協調性、報告など、15区分30項目の評価シートですが、

これらの項目が全てクリアできるかどうかだけでも、相当な価値があります。

決してハイレベルな要求ではないのですが、クリアするのは意外に手強い!

社会人ならば、どのような職場でも求められる当たり前のレベルです。

職員全員が、この「研修生クラス」の評価シートをクリアできていれば、

職場の人間関係の問題は8割から9割は発生しないと思います。

 

様々なトラブルを発生させる人は、大体決まっています。同じ人です。

そういった職員に対して、

何ができていないのかという点を、具体的に指摘し、

改善に向けての教育や支援を、継続的に行っていかなければ、

問題は繰り返されます。

そして、ここが大事なのですが、

問題を発生させる一部の職員と一生懸命頑張っている圧倒的多数の職員が

同じ待遇ではいけないのです。区別しなければなりません。

そこで、職層手当を活用するのです。

どんなに介護技術が優れていても、

人間関係づくりに欠かせないビジネスマナーが問われる

最初の評価シートがクリアできていなければ

次の階層レベルには進めないという仕組み作りをするのです。

 

基本的ビジネスマナーがクリアできた上で、更に上の職層を目指して

各自がレベルアップを図っていく、自分の成長が感じられ、

成長に合わせた報酬を得ることができる

これは、やりがい、働きがいに直結します。

職層手当を導入していない他事業所に対しての差別化にもなります。

これからは、どこにでもある役職手当、資格手当より職層手当の充実を図り、

職場モラル向上、ポスト不足への対応、モチベーションアップにうまく役立てていきましょう!

Copyright© 2024 (株)グッドコミュニケーション|愛媛県松山市の産業カウンセラー All Rights Reserved.