介護現場でのアンガーマネジメント

2020-10-22 リリース

ちょっとしたことでイライラしてしまう。

すぐに怒鳴ってしまい、あとから後悔する。

カッとなって、相手を傷つけてしまう。

これらは、介護の現場でもよく耳にすることです。

 

こういった状況に対してどのように対処すれば良いのでしょう?

アンガーマネジメントという言葉を聞いたことはありますか?

よく勘違いされるのですが、

怒らないことを学ぶのではありません。

怒ってもいいのです。

健全な怒りは、行動への大きな原動力になるからです。

いけないのは、

怒りの感情に振り回されて、

後悔するような言動や行動をとってしまうことなのです

だから、そうならないよう、

怒りのコントロールの仕方を学ぶのです。

 

まず、よく知られている簡単な方法として、

「6秒ルール」というものがあります。

イライラしたりカッとするような出来事があった時、

6秒間だけ待つという方法です。

ただじっと待つというのも不自然なので、

深呼吸をするといいですね。

この時の深呼吸は、

嫌な気持ちを吐き出すつもりで、

まず口から吐ききって、そして、新鮮な空気を鼻から吸ってみましょう。

ゆっくり、できるだけ長く、深い呼吸をしてください。

2回深呼吸すれば、6秒は軽くクリアできるはずです。

 

とはいえ、いざ頭に血が上ってしまうと、

6秒すら待てないことがあるかもしれません。

そこで、登場するのが「タイムアウト」という方法です。

野球やバレーボールの試合で、勝負の流れが相手チームに傾いた時など、

監督がタイムを取り、嫌な流れを断ち切ろうとします。

あれと一緒で、

怒りの悪い流れを断ち切るために、とにかくその場から離れるのです。

「間」を入れるわけですね。

時間だけでなく、空間の力を借りるのです。

 

特に有効なのは、人の力を借りる。人間の力を借りること。

怒りの場面、エキサイトしている場面で、

当事者以外の誰かが一言、「ちょっと待って!」と「間」に入って、

6秒待ったり、場を離れるよう促すことです。

介護の現場では、チームで動いていますから、

怒りの場面でも、同僚が近くにいることが多いと思います。

そんな時に、大事な仲間が怒りを爆発させる前に、間に入って、

タイムアウトを手伝ってほしいですね。

これが本当のチームワークだと思います。

時「間」、空「間」、人「間」の力を使って、

チームでアンガーマネジメントに取り組んでいきましょう!

 

Copyright© 2024 (株)グッドコミュニケーション|愛媛県松山市の産業カウンセラー All Rights Reserved.