介護技術とストレス
少し前になるのですが、2月3日のNHKクローズアップ現代で、
「介護の中身をオープンに ~ハイテク・理論が現場を変える」
というタイトルで、介護現場のことが取り上げられました。
職場のストレスは、利用者やスタッフ同士の人間関係に関連するものが、一番大きいのですが、
自分の介護の仕方が、うまくいかない時、利用者の役に立てない時のストレスも
大きいのだということを、この番組を通して、改めて気づくことができました。
食事介助など、お互いのコミュニケーションがとれて、慣れていなければ、
なかなかうまくいくものではありません。
もう10年以上前の話になりますが、私自身もヘルパー2級の現場実習で、
食事介助を一人で任されてうまくいかず、時間内に食べていただくことができずに、
他の職員さんに迷惑をかけたことを、昨日のことのように思い出すことができます。
「使えない奴だなぁ」と、口に出してこそ言われませんでしたが、
フォローに来てくれた職員さんが、無口で苛立っているのが伝わってきて、
何とも、きまずい思いをしたものです。
でも、まったくの初心者に対して、「この方に食べさせてあげて」の指示だけではねぇ~。
私の場合は、現場実習でしたから、冷たくされても、2~3日我慢すれば何とかなるのですが、
利用者にとっては、初心者に任せられたきりでは、たまったものではありません。
もし、これが就職だったとして、いつまでたっても食事介助がうまくできなかったら…。
利用者に迷惑をかけるばかりだったら…。
そして、先輩職員から、冷たい態度で関わられ続けたら…。
考えただけでゾッとします。
この番組では、新人職員とベテラン職員の関わり方の違いを、
科学的視点から分析することで、改善すべきポイントが明確になる様子が伝えられています。
コツは、ユマニチュードの「話す」「見る」「触れる」に費やした時間と行動の差だったのです。
そして、新人職員は、そのコツをつかみ、利用者とうまく関われるようになったのです。
職員の笑顔と安堵の気持ち、私もできるという自信が、画面を通して伝わってきました。
こんな調子で、利用者からも喜ばれ、小さな自信を積み重ねていくことができれば、
きっとこの若い職員さんも、介護のやりがいを感じ、ずっと仕事を続けてくれることでしょう。
この番組をぜひ、職場のみなさんでご覧になって下さい。
そして、気がついたことや感想を、自由に語りあってみることをお勧めします!