介護に腹を決める

2015-11-23 リリース

サラリーマンの平均年収は1997年には467万円でしたが、

2012年には408万円まで下がりました。

15年間で59万円の減少。毎年4万円ずつ下がってきました。

若干のズレはありますが、介護保険がスタートしてから、

世間の平均年収は、こんな感じで下がってきているのです。

直近のデータはわかりませんが、それ程増加しているようには思えません。

事業所の規模にもよりますが、介護業界で働いている人なら、

逆に、この15年間、少しずつ定期昇給してきた人がいるのではないでしょうか。

介護業界は、決して悪くないと思いますよ。

 

さて、年収ということだけに注目すると、明らかに格差はあります。

しかし、生涯賃金という視点から考えてみると、

介護業界で仕事をしていること自体がメリットになることが、かなりあるのです。

 

まず介護業界にはリストラがありません。

事業所の業績不振によるリストラがあったとしても、他の介護事業所に行けばいいのです。

突然のリストラによる収入断絶を避けることができるのです。

 

そして、若い人こそ、介護業界でパートナーを見つけて、共に働くのが、オススメです。

リスク分散のために、勤務先は別々にするのが、ベストでしょう。

出産後の子育ても、介護慣れしている2人なら、うまくやれるはず。

職場の理解も比較的得られやすいですし、職場復帰も大歓迎してくれるでしょう。

こうして、子育て中の収入減を最低限にとどめられます。

 

やがて、子育てが一段落すると、2人の両親が高齢化し、介護が必要になる可能性が高まります。

一般のサラリーマンは、「介護離職」という影におびえます。

介護業界で勤めていれば、あらゆる介護サービスと培った人脈を駆使して、

介護離職の可能性を限りなく、低くすることができます…いや、殆ど無いといっていいでしょう。

こうして、介護離職による収入の致命的な減少を避けることができます。

 

そして、人生も後半戦に入ります。

一般企業では60~65歳の定年退職が殆どですが、

介護業界では、65歳超えても、現場で頑張っている人は、結構います。

60代でも、最前線で仕事ができて定期収入が確保できる業界など、なかなかありません。

こうして、人生の後半においても、「人の役に立つ」という生きがいを感じながら仕事ができます。

何より、経済的にも、かなり楽になれる点は特筆ものです。

 

こうして、ライフステージに当てはめて、考えてみると、

介護を生涯の仕事にしようと、腹を決めれば(!)、

決して、苦労に見合わない仕事などではなく、それぞれの人生において

苦労に見合う仕事であったと思える日がくるのではないかと思うのです。

多くの人に、介護業界のこうした側面に気づいてもらわなければなりません。

 

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