リーダーを助けるフォロワーシップ

2020-04-05 リリース

新年度を迎えるにあたって、人事異動で新しいリーダーを迎えたり、

新しい職場で仕事が始まる人もいるかもしれませんね。

そんな人達のために、今回はチームワークに不可欠なフォロワーシップを取り上げてみます。

リーダーを育てるという意味で、リーダーシップとは何かとか

リーダーシップをいかに発揮するかというようなリーダー研修はよく耳にしますね。

逆にフォロワーシップという言葉は、あまり耳にすることが少ないと思うのですが、

実は、リーダーシップよりもフォロワーシップが大事なんです。

特に、介護の現場においては、他業界と比べて、

閉鎖された空間での密な人間関係が求められ、

仕事自体の悩みよりも、

リーダーとの人間関係や同僚との人間関係についての悩みが多いため、

フォロワーシップを学ぶというのは非常に大事です。

 

リーダーを支えたり、助けたりする「フォロワーシップ」が組織に与える影響は8~9割、

残り1~2割がリーダーの影響力とまで言われています。

ということは、リーダーシップよりフォロワーシップを学んだ方が、

組織を良くするためには、圧倒的に効率が良いということなのです。

 

リーダーと部下の関係でトラブルの原因となるキーワードとして、

批判的とか反抗的とか協力的でないという言葉を聞きます。

批判的に、リーダーと関わる人は、仕事に対する自分なりのこだわりがあって、

それがリーダーの考えと合わない時に摩擦が生まれがちです。

特に、自分のやり方や言い分を通すだけになっている場合には、

当然リーダーにも聞き入れてもらえないという結果になり、

二人の関係がさらに悪化するという悪循環に陥ることも。

 

実はフォロワーシップの考え方からみますと、

批判的な態度を、決してネガティブには捉えていないのです。

むしろ、批判もしなければ積極的に協力もしないという

無関心や逃避、無気力とかの方が厄介です。

こういったタイプの職員さんには、

仕事だけでなく家族との関係やパーソナリティに課題があったりして、

まずは心の扉を開いてもらえるような関わりを必要とするので、

サポートに時間がかかります。

 

一方、批判的な態度をとることの多い職員さんに、

どういったことに気づいてもらうかといいますと、

組織への貢献という視点なんですね。

この貢献という考え方が欠けている場合が圧倒的に多いのです。

「私だけが不満に思っているわけでなく、みんなもそう言ってます」

なんて訴えをよく耳にしますが、よくよく聴いてみますと、

みんなというのは、10人中2~3人だったなんて事はよくあります。

フォロワーシップは、

リーダーへの提案力と組織への貢献力がキーになります。

批判という形ではありますが、それは見方を変えれば提案でもあるわけです。

その提案が、自分にとってだけでなく、組織にとってメリットになるという内容であれば、

リーダーに聞き入れてもらえる確率が上がります。

自分の提案が職場改善として反映されると、仕事に対するモチベーションが上がります。

そして、また組織に貢献する提案がされて、職場が改善しと、好循環が生まれます。

フォロワーシップの在り方をみんなで共有することができれば、

リーダーの負担も減って、組織がうまく機能していくことができるようになります。

職場の仲間と共にフォロワーシップを学んでいきませんか?

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