できる職員とできない職員の差が激しい

2020-06-29 リリース

弊社では、職員さんの個別面談を依頼されることも多いのですが、

そんな中で、職員さんの口からよく出てくる不満の一つに、

できる職員とできない職員の差が激しく、

できる職員の仕事が増える一方で、できない職員が何もしなくなるんですという話。

本当にできないレベルの仕事かというと決してそうではなく、

やるかやらないか、もっといえば、

その人がやりたい仕事かやりたくない仕事かという話なんですね。

やりたくない仕事をやらなくてもすむような職場があるのか不思議ですが、

介護業界では、それが通ってしまっているようなんですね。

そうすると、当然ながら、できる職員にドンドン不満がたまり、燃え尽きたり、

最悪の場合、退職してしまったりする。

現場にとっては、本当に深刻な問題になっています。

 

仕事ができるのにやらない職員さんには辞めてもらったらいいのですが、

人材不足の中、そう簡単にはいかず、なだめながら働いてもらっているのが現状。

こうした状況への対応ですが、このまま放置しておくと、

遅かれ早かれ、組織としては破綻するでしょう。

早急な対策が必要です。

 

一番簡単なのは、評価にキチンと反映させることですね。

メンタルヘルスに並んで、最近はキャリアアップということも

耳にするようになってきましたが、成長の道筋を明確にし、

本人に成長の意志があるかどうかを定期的に確認することが必要です。

例えば、高速道路には、走行速度の速い順に…というより、

ここでは目的地に速く到達できる順番としましょう。

追い越し車線、走行車線、登坂車線という順番になりますね。

ちなみに、法定速度は無視してください。

キャリア形成の高速道路に法定速度はありませんからね(笑)

ただ、自分の限界を過度に超えて飛ばしすぎるとハンドル操作を誤ったり、

オーバーヒートする可能性もあるので注意が必要です。

 

さて、追い越し車線を快調に走るのは、

人より多く仕事を覚えて、より上位の仕事をしていこうとするような職員さん。

走行車線をマイペースで走るのは、

与えられた自分の仕事をキッチリやることを良しとする職員さん。

登坂車線をゆっくり走るのは、

私は遅いから、どうぞお先にとのんびりいく職員さん。

のようなイメージでしょうか?

組織での存在比率は、それぞれ2割、6割、2割といったところでしょうか?

そして、それぞれの早さで目的地に到達したら、また次の目的地に向かって

走り続けていきます。

当然、たくさんの目的地をクリアしていく職員さんに高い評価がされるべきですが、

実際には、きちんと評価されていることが少ないようです。

 

組織の評価体制として、3つの車線が用意されていればいいのですが、

1つしか車線がないとどうなるでしょうか?

そうです。一番ゆっくり走る登坂車線のスピードに合わせることになるので、

渋滞を引き起こしますね。

渋滞するとイライラしますよね。悪いストレスが組織に充満していくのです。

走行車線をゆっくり走る職員さんは、たいていの場合、その自覚がありません。

ですから、時々、自分がどの車線を走っているのかということを、

自分と評価者の目で、相互確認することが必要なのです。

走行車線を標準に、意欲があるなら、追い越し車線を走る選択肢があることを伝えたり、

1年以上登坂車線を走っている職員さんがいれば、その自覚があるかどうか、

本人に確認しておく必要がありますね。

場合によっては、処遇を変えることも必要でしょう。

キャリアの作り方は、職員の数だけ、様々なパターンがあると思います。

仕事と家庭のバランスをとりながらの人生ですから、

3つの車線のどれがいい、どれが悪いというものでもありません。

職員さん1人ひとりが、どの車線で仕事をしているのかということを、

自分自身で自覚してもらうこと、そして3つの車線を準備しておくことが、

大きな職員格差を生まない対策のひとつとなります。

 

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